有名な病院・名医




肝臓がん・肝臓癌の治療方法・手術


部分肝切除
その名の通り、手術により悪い部分を切り取る方法です。全身麻酔で、開腹手術になりますので手術時間は手術の方法によって異なりますが、およそ3~10時間程度かかり約1ヶ月程の入院期間が必要となります。但し、肝硬変なのどが進んでおり肝臓の機能が悪い場合、手術に耐えられないばかりか、手術後、残った肝臓がうまく機能せずに肝不全に陥る危険があるため手術はできません。

肝移植
肝臓がんになり、加えて肝臓自体が機能不全に陥った肝臓(肝不全)になってしまっている場合の治療法としては肝臓を入れ替える肝移植の方法しかありません。肝移植には脳死肝移植と健康な人のドナーからの肝臓の提供をうける部分肝移植(生体肝移植)があります。しかしながら、いずれにせよ「適合する人が見つかるまでの時間的問題」と「適合するどうかの身体的問題」さらに保険適用外のため多額な費用がかかるので「金銭的問題」など様々な問題が出てきます。


肝臓がんの切除術においては肝臓の機能的条件と肝がんの進行度の2つの項目を事前に考えなければなりません。肝臓は体にとって大変重要な役割をもち、肝臓がなければ生きていけません。そのため、残る肝臓の機能が維持できないようでは手術をすることはできないことになります。
本来、肝臓の働きが正常で問題がなければ全体の約70〜75%程度まで切除することは可能です。逆に肝臓の働きが悪いと残りの肝臓だけでは肝臓の機能を果たすことができず全く切除できない場合もあります。
これらのことにより、手術前には黄疸、腹水の有無のほか、血液検査などで肝機能の低下がどの程度であるかを調べ、画像検査(CTスキャンなど)から肝臓の体積をまず算出し、「切り取る予定の肝臓の量」が「切り取っても大丈夫な肝臓の量」を超えないように手術をします。それが超えてしまうようであれば、その場合は手術の適応外と言う事になり、他の治療を選択していかなくてはなりません。


肝臓がん・肝臓癌の検査



血液検査の主な目的は、肝機能の状態を調べることです。他にも、B型・C型肝炎のウイルス感染の有無、がん細胞の有無などを調べることもできます。
血液には、肝臓から排出されたさまざまな物質が含まれているために、直接肝臓を調べなくても分かるのです。検査は、注射器で採血をして、血液成分を生化学検査にかけていきます。
同じ採血でも、病気の段階によって検査目的が異なり、分析する内容も細かくなります。大きく分けて3種類の血液検査があります。

スクリーニング
地域や会社でおこなわれている健康診断で、大勢の人をふるいにかけていきます。自覚症状がない人のウイルス感染や、肝機能障害がある人を発見することができます。

ウイルスチェック
スクリーニングなどで、ウイルス反応が陽性と診断された人が受けます。血液検査でウイルス感染の有無を詳しく調べていきます。

肝臓病の検査
肝機能障害があると診断された人を対象に、より詳しく検査していきます。肝臓の状態をみていきます。


肝機能は、GOT・GPTという酵素の量を調べることで分かります。肝障害が起こっている場合には、これらの数値が増加します。


画像診断では、体内の様子をモニタに映し出して、肝臓の形をみて、がんの詳細を特定していきます。

超音波検査
患者さんがベッドに寝て、腹部に検査機器を当てて超音波を送るだけで終わります。モニタで映して見ていきます。痛みも副作用もない安心な検査方法ですが、検出力に限界があります。

CT検査
患者さんは台に横たわって、X線を放射していきます。体を輪切りにしたような画像でがんを特定していきます。最新のCT検査として、ヘリカルCTというものもあります。こちらは、一度に何枚もの写真を撮影でき、立体的な画像になります。

造影CT
造影剤を注射してから、CT撮影をしていきます。血管が白く映るので、がんの位置の詳細が分かります。

MRI検査
CTと同じように、磁気を使って撮影していきます。


肝臓の組織を直接観察することで、より確かながん診断をおこなうことができます。(がんの確定診断) ただし、肝臓をみるために腹部に穴を開けることになります。

腹腔鏡検査

腹部に局部麻酔をかけ、小さな穴をあけて小型カメラを差し込んで、肝臓の表面を観察していきます。肝臓の表面を見ただけで、がんの発生の有無、肝硬変、慢性肝炎などが分かります。

長所
がんの確定診断の際に、肝硬変や肝炎の状態も知ることができます。
短所
肝機能が落ちて、出血の危険性が高いと判断される場合は受けることができません。また、心臓や肺に持病を抱えている人も対象外となります。

針生検
腹部に局部麻酔をかけ、皮膚の上から細長い針を刺して、肝臓の疑わしい組織を採取していきます。同時に正常な部分の細胞を採取して、組織を比較する場合もあります。なお、がんが小さい場合には、採取できないこともあります。

長所
画像診断で確定できなかった部分の確定診断ができます。他の病気と見分けがつかなかった場合や、疑わしい部分の診断ができます。
短所
腹腔鏡検査と同じように、肝機能が低下している人には実施できません。また、がんの位置が特定できなかったとき、何度か刺さなければならないこともあります。






肝臓がん・肝臓癌の症状



肝臓がんには、初期症状や自覚症状というものがまったくありません。会社の健康診断や肝臓病の検査などで偶然発見されることがほとんどなので、昨日まで健康だと思っていた人が急に肝臓病の患者になってしまうという事態になってしまいます。
初期症状もないうえに、発病しても日常生活には支障が出てこないため、自分で気づくケースはきわめてまれです。体の不調を訴えるのは、がんと併発した肝硬変が進行したあとです。


クモ状血管腫、出血傾向
クモ状血管腫は手のひらが紅色になる症状です。また血が止まりにくくなる(出血傾向)もありますが、これらはがんにより肝細胞が破壊され、肝臓全体が萎縮してしまうことで肝機能が低下し血小板の数値極端に少なくなる事からおきます。打ち身や転倒など怪我にも注意して下さい。

食欲不振、全身倦怠感・疲れやすい
肝機能が低下する事により、エネルギーの代謝や解毒作用といった本来の肝臓の働きが悪くなってくることによっておきます。こうした状態の時は良質なたんぱく質、ビタミン、ミネラルが多い栄養バランスのとれた食事をとり、逆に脂肪分は減らすようにして下さい。その他、黄疸や腹水の有無によっても食事は変わってきますので、症状に応じて医師や栄養士に相談をしましょう。
他にも糖質や脂質の取りすぎに注意し、アルコールを控えは控えて下さい。さらには肝臓に負担をかける化学薬品(保存料、添加物、農薬、防腐剤、医薬品等) の摂取もできるだけ控えるようにして下さい。

お腹のしこり・腹痛・腹部膨満、腹水
大きくなった肝臓がんが右の上腹部(みぞおちあたり)にグリグリとしたしこりとして触れることがあります。また肝がんが大きくなり破裂することにより出血してしまうと、腹痛を起こすこともあります。肝機能低下がさらに進むことにより、血管やリンパ管から成分が漏れ出し腹水として腹部に溜まり、お腹も張ってきます。そのため、腹水のコントロールも必要となってきますのでお腹の様子によく注意してください。

黄疸
肝臓の代謝機能が低下することにより「ビリルビン」という物質が血液中の増え、手足や顔、白目の部分が黄色くなります。

吐血・下血
肝臓が腫れたり肝臓がんによって血管を圧迫することで、肝臓へ送られるはずの血液が胃や食道などの他の静脈に大量に流れるようになると静脈が大きくこぶのように膨らむ静脈瘤ができる場合があります。症状が改善されず、そういった静脈に血が大量に流れ続けることによって静脈瘤が破裂し、吐血や下血を起こし、命にかかわることがあります。

貧血
肝臓がうまく働かず、体内に酸素などを運ぶ大事な赤血球が壊され貧血になることもあります。貧血になることでめまいや冷や汗、脱力感などの症状もあわられてきます。

便秘・下痢
たまると、小腸や大腸に血液が流れ溜まってしまいます。それにより腸がむくんでしまうことで便秘や下痢の症状があらわれます。

意識障害
肝臓がんが進行し、さらなる肝機能低下が進むことにより肝臓が体内の有害物質や老廃物を処理しきれなくなると、アンモニアなどの有害物質が血液の中に溜まり脳に運ばれ意識障害を起こします。これを「肝性脳症」と呼びます。